先日、プライスウォーターハウスクーパース（PwC）は2023年3月31日までの世界上場企業の株式時価総額に基づき、「2023世界時価総額トップ100上場企業」ランキングを発表した。TOYOTAは時価総額1920億ドルで48位に入り、ランクインした唯一の伝統的な自動車メーカーである。これまでトップ100にランクインしていた他のBenz、BMW、Ford、HONDAなどの常連はいずれもランク外となった。
TOYOTAがランクインできたのは、サバイバー偏差などではない。Teslaと比較すると、TOYOTAの投資ロジックは異なる。短期株式売買投資客にとってそれは温和すぎるが、自動車業界にとって穏健であることは悪いことではない。TOYOTAの経営スタイルは安定していることで有名で、TOYOTAのリーン生産をめぐる品質管理とサプライチェーンの「定時制」は、みんなが勉強する対象であるが、実際には誰も徹底的に学ぶことができない。
長年以来、自動車市場のルールは、サプライヤーのチームをより効率的かつ安定的に統合することができる会社が費用対効果の競争で優位に立つことができるということである。一方、技術資産は企業が身を落ち着け、心のよりどころを得るための礎となっている。
技術資産については、TOYOTAは世界で唯一の全動力案資産の所有者である。これらの技術備蓄の重みはまちまちだが、TOYOTAが長期にわたって燃料エンジン、HEV、48Vマイルドハイブリッド、PHEV、ピュアEV、水素燃料/水素エンジン技術に投じてきた資金、構築してきた特許群は、ライバルがなかなか追いつけないものである。
運営上、TOYOTAは各市場での存在感を追求している。長年、指導者を何度も変えたが、スタイルに大きな変化はない。これはすべての市場参加者に安定感を与える。
そのおかげで、TOYOTAは今直面しているチャレンジも、あまりに安定しすぎて情熱が足りないとなっている。現在、中米企業は電気自動車へアクティブ型投資を行い、国家エネルギー戦略と深く結びついている。一方、日本市場の規模は、TOYOTAにとって小さすぎる。これにより、TOYOTAの本土の土台は中米欧の自動車メーカーほど十分でない。この基礎ができていない不足は、TOYOTAが国際化の特徴が最も顕著な日本の自動車メーカーであることを決定づけている。
この不足のため、TOYOTAの存続危機感が非常に強いである。TOYOTAが生き残った少数の旧時代ものなりたくない以上、時代の流れに合わせて戦略を転換しなければならない。
トヨタ自動車社長 佐藤恒治
佐藤恒治氏が指導者になったから、TOYOTAはすでに「電気化指針」を更新した。新経営陣の3つの基幹業務(BEV改革、Woven計画、アジアカーボンニュートラル戦略)は形成された。
TOYOTAは電気業務の重要性を強調する一方で、多地域・多動力方案のバランスも強調している。こうした認知は、TOYOTAが電気自動車の投入を加速させるが、一発勝負ではないことと予示する。TOYOTAはすでに、収益モデル、生産、サプライチェーンのモデル変更問題をより柔軟に対処し、販売側を柔軟にフォローし、価格決定権を掌握してコントロールし、点から面へコストう削減して効果を高めると決めている。これはそれほど伝統的ではないが、実は現在の電気化の流れに合致している。
ライバルが次々と「ランク外となった」を経験してきたTOYOTAは、数十年にわたる業界内の複数回激動の際に、驚くべき適応能力を持っていた。その穏健な文化的根底にあるものは、現在の変化に適応する新たな戦略を生み出すことができ、自然と新時代にも適応することができる。（自動車人/黎野）
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