自動車サークルメディア/黄耀鹏
寧徳時代(CATL)と比亜迪(BYD)が今年の早い時期に、バッテリーの釘刺試験が故、先と向かい合うように対立していたが、両社が技術の流派上で日々近づいていることは業界として感じ取っている。バッテリーの路線を巡る紛争が再び起きた場合、両社は敵ではなく、友になるだろう。
その兆候は6月の頭から明らかになってきた。6月8日、寧徳時代(CATL)董事長の曾毓群氏は「弊社では16年間も持続に運転ができ、走行距離が200万キロを超えるバッテリーの生産準備をしている。その走行距離が赤道を50周も周回できるのだ」と宣言した。これらの指標が成り立つものであれば、長寿命バッテリーはリチウム電池を巡る路線の紛争を再び激化するものになる。少なくとも、現状、三元系が業界の市場を制覇する地位を揺らすものになる。この前、比亜迪(BYD)のブレードバッテリーも類似する潜在的な素質を備えているものだ。
業界の分析では、寧徳時代(CATL)の長寿命バッテリーはリン酸鉄リチウム電池をベースに改良されたものだという見解が多い。それは正極材と負極財と電解液の組み合わせに手入れをするもので、ポイントはバッテリーが循環中に劣化する反応を如何に抑制するかにあるのではと見られる。
寧徳時代(CATL)が正極に単結晶技術、負極に自己回復できる材料を同時に採用することで、正極と負極の材料が崩れることによる相が変わってしまう問題をコントロールする見方もある。
もし量産では、寧徳時代(CATL)が宣言した通りの結果となれば、寧徳時代(CATL)はバッテリーの正極と負極の材料における研究開発がすでに突破を完遂したことに間違いない。リン酸鉄リチウム電池も従来の弱点の一つを乗り越えたことによって、改めて競争の土俵に乗るチャンスを取り戻したともいえる。それは新エネルギー車業界への重要な信号発信となるだろう。
現在、寧徳時代(CATL)がエンジンの走行寿命より4倍もの長いバッテリーを作れることで、純電気自動車の中古車は価値残高が効果的に改善される見通しだ。長寿命バッテリーを搭載したバスなどの商用車もより多くの経済価値を創出できると思われる。
それに、長寿命バッテリーは回収への負荷も大幅に低減でき、排気ガスの削減と経済への寄与も抜群な効果が表れるものになるだろう。
お互いに激しい競争の相手である寧徳時代(CATL)と比亜迪(BYD)だが、同じことに向かって力を合わせている。それはリン酸鉄リチウム電池を主流の技術案まで持ち上げることだ。しかし、パナソニック、LG、SDIとサムスンSKIは皆、三元系に力をかけていく。彼らの三元系への新規投資計画が相次いでおり、ますます巨大なものになっていく。
そのため、彼らは絶対に、リン酸鉄リチウム電池にはひっくり返されることを望んでないだろう。
プラグインハイブリッド車の市場において、寧徳時代(CATL)が高いエアを保有しているのはBMWとVWとは協業している関係があるからだ。トヨタはプラグインハイブリッド車の導入を加速させおり、パナソニックのほか、比亜迪(BYD)をサプライヤーとして仲間入りをした。比亜迪(BYD)もこれをきっかけにプラグインハイブリッド車の市場における勢力を伸ばしている。
殆どの完成車メーカが現在、バッテリーの供給元を多元化する試みをしている。寧徳時代(CATL)は中国国内において、多数の合資メーカとローカルメーカでメインサプライヤーの地位を確立した。新勢力のメーカーにおいて、威馬汽車と小鵬汽車は、ともにセカンドサプライヤーを探し求めているが、蔚来汽車は依然、寧徳時代(CATL)一社のみの製品を使用し続けている。
しかし、テスタが異質だ。テスラは中国国内の車種にも、海外で生産されたバッテリーを採用した。トヨタは電気自動車(EV、PHEV)を量産化した後、日中両国で生産されたバッテリーを採用する可能性がある。将来を見渡すと、国を跨るバッテリーの供給はコストの優位性が弱まり、貿易におけるリスクも大きくなる見通しだ。これこそ、バッテリー供給元に多元化を求められる重要な要因の一つだ。
長期にわたり、中国のバッテリーメーカは原材料の供給における統合力を以て、日韓メーカの技術優位性に対抗してきた。後者の堀となるものが消えた場合、パワーバッテリーの業界地図は書き換えられるものだろう。