自動車人/盧山
11月2日、中国国務院事務総局により《新エネルギー自動車産業発展計画(2021~2035年)》(以下《計画》という)が発表された。《計画》には、新しい開発機会の応え方、発展中直面すべき旧問題の解決など、今後15年間の中国新エネルギー自動車市場の発展方向性を示した。
新《計画》には、核心技術の改新とパワーバッテリーをコアとしたバリューチェーン全体的発展が重要な位置を占めていた。
技術革新能力の向上観点から、《計画》は“三縦三横”の開発レイアウトの深化を重視し、純電気自動車、プラグインハイブリッド(走行距離拡張を含む)自動車、燃料電池自動車を“三縦”に見据え、完成車技術革新体系の配置を提案した。パワーバッテリーと管理システム、駆動モーターと電力電子、ネットワーキングとインテリジェン技術を“三横”と採用し、核心部品の技術供給体系を構築することを強調した。
現在、中国自動車企業は様々なおアワーシステムの製品に対して広範囲に配置されており、特にパワーバッテリー分野では相当高い市場競争力を持っている。しかし、核心部品のサプライチェーン体系では、依然として海外調達に大きく依存している。今後の15年間、サプライチェーンの構築及及び拡大が中国自動車産業の発展における最優先任務となるでしょう。
《計画》はまた新興産業の生態系構築の目標を焦点に合わせた。生態主導型企業を先頭に、車両オペレーティングシステムの開発と応用を加速化させ、パワーバッテリーの効率的な循環利用体系を建設し、品質安全保障を強化することで、相互融合、分業協力、利益共有の新型産業生態系の形成促進を重点的に言及した。
パワーバッテリーの廃棄回収処理に関連する懸念に応えて、《計画》は:“パワーバッテリーのバリューチェーンの全体的発展を推進し、パワーバッテリーの回収、分段利用、再資源化のリサイクルシステムを補完して、共用回収チャネルの建設を奨励する"と明確に提案した。第1世代電気自動車が製品ライフサイクルの終盤に迎えたことにつれ、パワーバッテリーも廃棄段階に入った。パワーバッテリーの回収処理や分段活用の必要性が差し迫っている。
現在、グローバル的新エネルギー競争に直面して、《計画》は国際通行の経済貿易ルールに従い、外国投資に国内企業同等待遇支持とブラックリスト管理制度を全面的に実施し、新エネルギー市場の主体を同一視することを指摘した。
中国新エネルギー自動車産業は、より強力で高レベルの開放協力やグローバル産業チェーン、バリューチェーン体系に深く統合することこそ、中国自動車産業及び新エネルギー産業へ強力で持続可能な成長勢いを吹き込むことができる。
《計画》によると、2025年までに、中国新エネルギー車市場の競争力は顕著に強化され、パワーバッテリー、駆動モーター、車両オペレーティングシステムなどの核心技術が飛躍的な発展と伴い、安全水準が全般的に改善され、中国新エネルギー車販売も自動車新車販売台数の約20%に達すると記載された。
当初の25%から今の20%に変改したことは、新エネルギー車販売目標の実用化が重要視され、中国新エネルギー自動車産業が政策的に成熟し、堅実になっていることを示している。
《計画》の発表は、中国新エネルギー自動車産業の将来発展志向へと導くようになった。また、新旧《計画》の違いから、中国新エネルギー自動車産業は急進的から成熟で実用的に変更していることがわかる。